フォトレジスト(Photoresist)

  

フォトレジストとは、半導体製造やプリント基板製造に使用される感光性の材料のことです。光に反応して化学的な変化を起こし、特定のパターンを形成するために使用されます。この材料は、光を照射すること(露光)でパターンを形成することができ、そのパターンはエッチングやドーピングなどの工程で使用されます。フォトレジストを使用して回路パターンを形成する工程をフォトリソグラフィ工程と言います。

  

「photoresist」の意味

 

  • photo: ギリシャ語の「phos」(光)に由来し、「光」を意味します。フォトレジストでは、光に対して感光性を持つ性質を示します。
  • resist: 英語で「抵抗する」「耐える」を意味します。フォトレジストの場合、特定の化学物質に対して抵抗力を持ち、光照射後に形成されたパターンがエッチングやドーピングから保護される性質を示します。

  

フォトレジスト技術の詳細解説

フォトレジストの種類

フォトレジストは、大きく分けてポジ型とネガ型の2種類があります。

  1. ポジ型フォトレジスト
    • 特徴:露光された部分が溶解しやすくなるため、現像時に露光部分が除去されます。
    • 用途:次の工程で残渣フリーが求められるパターン形成に適しています。
  2. ネガ型フォトレジスト
    • 特徴:露光された部分が硬化し、現像時に露光されていない部分が除去されます。
    • 用途:耐久性が求められるパターン形成に適しています。

技術的特長

フォトレジストの技術的特長には以下のものがあります。

  1. 感光性:フォトレジストは、紫外線(UV)やエクストリームUV(EUV)などの特定の波長の光に対して感光性を持っています。この感光性により、高精度なパターン形成が可能です。
  2. 解像度:フォトレジストの解像度は、形成されるパターンの細かさに直接影響します。高解像度のフォトレジストは、微細な半導体回路の製造に不可欠です。
  3. エッチング耐性:フォトレジストは、後工程のエッチングプロセスに耐える必要があります。高いエッチング耐性を持つフォトレジストは、パターンの精度を保つために重要です。

まとめ

フォトレジストは、半導体製造および他の精密パターン形成技術において欠かせない材料です。感光性、解像度、エッチング耐性などの特長を持ち、ポジ型およびネガ型の2種類があります。これらの特性により、高精度なパターン形成が可能となり、さまざまな応用分野で広く使用されています。

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